天然水とは
天然水は、農林水産省が決めたミネラルウォーターの品質区分用語ではありません。
ミネラルウォーター類は品質表示ガイドラインに沿って、原水そのままの汲み上げ水から順に、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター、ミネラルウォーターと呼ばれます。
しかし、「天然水」はナチュラルウォーターと同じ意味ではなく、サントリーから発売されている「サントリー天然水」など、商標登録された固有名詞として使われています。いい例が一時大ヒットした、「桃の天然水」シリーズ。
ナチュラルウォーターという意味での天然水であれば、一切の加工処理をしていない水でないといけないわけですから、桃やりんごの味をつけられるはずはありません。
「天然水」という単語はガイドラインに沿った使われ方をしなくてもいい言葉なので、師範に流通している商品に対して使われるときには、その商品の新鮮さやおいしそうな感じを表現する言葉としてだけ機能します。
よって、天然水、という単語は、もっぱらウォーターサーバーの分野で使われています。先発のミネラルウォーターとの差別化を図るために、天然水と銘打って、源泉から汲み上げた湧水を通信販売形式で販売している会社です。
市販の商品に飽き足らず(あるいは市販の水の品質に不安を感じて)「本当においしい水」を飲みたい人達を対象にして、自然の水を通信販売などで販売する株式会社が、すでに三十社近く台頭しています。
河川の汚れや水道水の汚染がきっかけで日本に普及したミネラルウォーターですが、消費者の欲求はさらにパワーアップしている模様。
>>続きを読む